HOME > インタビュー > 【消防業務】川崎 洋一

川崎 洋一 さわさき よういち

人の生命にも関わる仕事だからどんなときでもミスなく、

ベストな状態を維持

川崎 洋一航空保安協会では、セントレア(中部国際空港)に全国最大規模の事務所を設置しています。私がここに採用されたのは平成16年、ちょうどセントレアが開港する直前で、最初はこちらで消防車両などの維持管理に努めていました。そこで3年間勤めた後、羽田空港にある東京第一事務所に移り、現在は医療資器材・救難機材の維持管理と医療全般の主任を任されています。

  橘内 武詩

救急医療業務の実作業としては、医療搬送車に積載されたさまざまな医療資器材の維持管理がメインです。医療資器材とは、担架や毛布、点滴セットや消毒剤などの医療用具、トリアージに関する用具など多岐にわたります。なかには更新する必要があるもの、消費期限があるものも含まれており、いつ、どのタイミングで有事が起きても使いこなせるよう、しっかりチェックしています。地道な作業ではありますが、ミスは絶対に許されないのがこの仕事。常にベストな状態を維持し続けることが、消防・救急医療業務にとって重要です。人の生命にも関わることですから、「当たり前のことが普通に対応できる」を信念に、業務に携わっています。

橘内 武詩  

3.11で学んだ空港救急医療業務の役割

橘内 武詩私自身、事故で出動した経験は今まで一度もないのですが、東日本大震災の際には医療搬送車をはじめ私たちも出動していました。羽田空港で負傷者の受け入れ態勢をつくっていたのです。震災直後、被災地では各自治体の消防ヘリコプターが負傷者を救出し、最寄りの緊急医療センターなどへ運んでいました。しかし地元だけでは数が足りず、東京でも重症患者の受け入れを行っていました。その受け入れ場所のひとつが羽田空港だったのです。

このような有事の際に、空港は自治体と協力していつでも柔軟に対応することが求められています。そして航空保安協会では、羽田のほか伊丹や福岡でも受け入れ態勢を整えていました。

被災現場が混乱していたこともあり、羽田へ運ばれてくる患者が何人なのか、いつ来るのかといった情報が刻々と変わっていきます。実際に到着した負傷者の数が、最初の連絡とは違ったことも多々ありました。そうしたなかで、常にベストな状態で待っていなければならない。運ばれてきた負傷者をケアしなければならない。あのとき私自身、3日ほど帰れなかったです。 実際の事故現場を知る職員が少ないなか、このような経験できたとことは、この先に起きるかもしれない万が一の事態にも生かせると思いますし、自分にとっても大きな財産となる出来事でしたね。

協会の組織
業務・財務資料
採用情報