HOME > インタビュー > 【消防業務】渡久山 真也

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始まり

渡久山2.png私が航空保安協会に入社したのは、平成24年で11年の歳月が経ちました。初めて間近で見た空港化学消防車は物凄く異様な存在感を放ち、私の心を魅了し胸が高鳴り熱くなった事を今でも覚えています。 私の勤務する東京国際空港は、面積が1516haあり、世界で5番目に利用者が多く、滑走路は4本で誘導路もたくさんある、活気に溢れた日本一大きい空港です。万が一航空機事故が起きた場合、空港の複雑な地理を瞬時に見分け、国際標準に基づく定められた時間である3分以内に現場へ到着し、消火救難活動を開始しなければなりません。

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東西に2つある空港消防庁舎には、現場にいち早く到達し初期火災を制圧する12,500ℓの水と消火薬剤を積載した大型化学消防車、消防車両に補水を行う為の給水車、救助活動行う為に必要な救難資器材を積載し、夜間帯では必要な明かりを照らしてくれる救難照明車、さらに航空機事故等が発生した場合に救護所や医療資器材、傷病者を搬送する為の担架等を積載した救急医療資器材搬送車が配備されており、有事の際の消火救難活動に必要な訓練、いつ何時でも出動できるように消防車両の点検整備、資器材の維持管理、過酷な災害現場に打ち勝つ為の体力錬成等を日々行っております。

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チームワーク

渡久山3.png空港では、軽微なトラブルから重大なトラブルまで事案があり、それぞれに対応が異なる為、多岐にわたる活動が望まれます。私が経験した事案で、爆発音が響き渡ったJAL6便エンジンファイヤーや、積載された消火薬剤が空になるまで消火活動を行った大韓航空2708便エンジンファイヤー、直近ではタイ航空とエバー航空の地上での衝突など、空港消防の出動が遅れると大惨事になっていた可能性があり、どの事案もチーム一丸となって迅速に対応し、無事に収束する事ができました。

私も今では、これまでの経験と得た知識、また先輩方から教わった多くの事を新任者に伝えるべく教育を任されるまでになりました。私自身、消火救難業務を行う上で大切にしている事がチームの結束力と日頃からの仲間とのコミュニケーションであると思っております。人は人からしか学べないと考えており共に成長し共に学ぶ事が出来ればいかなる航空機事故が起きたとしても対応できると信じております。 我々空港消防の消火救難業務は訓練や座学、維持管理等終わりがない仕事であり、何事も起こらなければ培った知識や訓練等が活かされない事もあると思いますが、あってはならない航空機事故が万が一発生した場合は一つの判断ミスで最悪の事態を招く可能性もある為、気持ちは熱く頭は冷静に対応し、収束すると何事もなかったかの様に、誰からも褒められずに帰宅する事が至高だと考え、羽田空港の安全を絶えず見守り命を守っている職業だと自負しております。

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